【司法書士が解説】少額訴訟における訴状の書き方のポイント
少額訴訟は、60万円以下の金銭トラブルを、原則1回の審理で解決できる裁判手続きです。
手続きが比較的簡単で、本人でも利用しやすい制度ですが、訴状の書き方を誤ると思うような結果にならない場合もあります。
今回は、少額訴訟を起こす際に重要となる訴状作成のポイントを解説いたします。
少額訴訟における訴状の役割とは
訴状は、原告が裁判所に対して、どのような請求を、どのような理由で行うのかを伝える書面です。
訴状には、請求の趣旨や請求の原因のほか、当事者の氏名や住所などが記載されます。
少額訴訟であっても、この点は通常の訴訟と変わりません。
少額訴訟は原則1回の審理で終結するため、訴状の内容がそのまま裁判の土台になると考える必要があります。
少額訴訟における訴状の基本的な構成
訴状は、主に請求の趣旨と、請求の原因で構成されています。
請求の趣旨とは
請求の趣旨とは、裁判所に対してどのような判決を求めるのかを端的に示す部分です。
少額訴訟では、金銭の支払いを求めることになるため、「被告は原告に対し、○○円を支払え」といった形で、請求する金額を明確に記載します。
請求の原因とは
請求の原因とは、なぜその請求が認められるのかという理由や事実関係を説明する部分です。
法律で保護されている原告の権利が、不法行為や債務不履行などによって侵害された事実関係を示し、その結果として原告が請求を行う根拠があることを説明します。
そのため請求の原因には、当事者間で何が起こったのかという事実関係を時系列に沿って記載するだけでなく、その事実がどのような権利侵害に当たるのか、どの法律関係に基づく請求なのかを明確にすることが重要です。
少額訴訟における訴状の書き方のポイント
少額訴訟の訴状の書き方のポイントは、以下のとおりです。
- 請求の内容は具体的かつ明確に書く
- 訴状の形式や記載漏れに注意する
- 証拠との対応関係を意識する
それぞれ確認していきましょう。
請求の内容は具体的かつ明確に書く
訴状を書く際に重要なのは、何を請求しているのかを明確にすることです。
金額については、端数も含めて正確に記載し、結論をはっきりとさせましょう。
また、請求の原因は、契約の効力が発生した事実と、不履行の事実を整理して記載するのが重要です。
訴状の形式や記載漏れに注意する
訴状を書く際は、内容だけでなく、形式面の確認も欠かせません。
裁判所が用意している訴状の書式を利用すれば、大きな間違いは防げますが、当事者の住所・氏名、請求額、管轄裁判所などの記載漏れがないかは必ず確認しましょう。
証拠との対応関係を意識する
訴状に書いた事実は、できる限り証拠と結び付けて説明します。
契約書、領収書、請求書、メールやLINEのやり取りなど、請求の根拠となる資料がある場合には、それを前提に事実を記載しましょう。
まとめ
少額訴訟は、比較的利用しやすい制度ではありますが、訴状の内容次第で結果が大きく左右されるという側面があります。
訴状作成や少額訴訟の進め方に不安がある場合には、司法書士への相談を検討してください。
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武藤 清隆
(東京司法書士会所属)
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