相続財産に不動産がある場合の手続き
遺産とひとくちにいっても相続される財産には預貯金・不動産をはじめ株式に、自社株などといった有価証券、会社などを経営していた場合は備品や機械なども含まれ、残される財産の種類は多岐にわたります。今回は不動産を相続した場合にどのような手続きが必要なのかを考えていきたいと思います。
被相続人の財産から不動産を相続した方は登記をおこなうことが大切です。不動産登記とは平たくいえば名義変更です。相続による不動産の名義変更は用意する書類が多く、また厳密に法律で期限が定められていないためそのまま放置してしまう人も少なくありません。
しかしながらそのまま放置していると相続人が死亡した場合に相続対象の人間が増えて相続争いの原因になったり、売却ができなくなったりします。更に付け加えると、登記に必要な書類には名義人の住民票の除票や戸籍謄本が必要になってきます。こちらは市区町村の役所で取得する必要があり、役所の保管期限がすぎてしまうと入手自体が難しくなってしまうケースがあります。そのため、不動産を相続したら早めに登記をおこなうことが重要です。
では実際に登記をおこなう際、おもにどのような書類が必要になるのかを以下に記載しましたので確認してみてください。
・登記申請書(相続の方法によって書式が違うので確認しておきましょう)
・投機対象になる不動産の登記簿謄本
・被相続人の住民票除票(本籍が記されているもの)
・被相続人の生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍謄本
・相続人全員の戸籍謄本
・相続人全員の印鑑証明書
・不動産を相続した人の住民票
・固定資産税評価証明書
以上の書類を用意し、登記をおこないます。なお、登記する方法には通常の窓口で申請する方法と郵送・オンラインでおこなう方法の3つがあるのでそれぞれ自身にあった方法を選択しましょう。
書類を並べただけですとあまり登記に関する書類は多くないのではないかとお考えになる方がいらっしゃるかもしれませんが、被相続人の戸籍謄本を集めるのは非常に手間がかかる作業になります。また戸籍はたびたび様式が変更されています。現在は電子戸籍で管理されていますが、被相続人の生まれた年代によっては毛筆で記載されているものもあり、更に崩し字や現在はほとんど使われていない変体仮名で記されていることもあります。そのため読み解くことが非常に困難な場合もあるのです。
そのため作業の行程が多くなってしまい、面倒になってしまう可能性があるのです。しかしながら現在登記がなされず、放置されている土地が日本で問題になっています。所有者が誰なのかを明確にするためにも相続によって発生した登記はおこなっておきましょう。
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